点字図書のできるまで(簡単な流れ) |
点訳図書は、その多く(当館もそうですが)がボランティアさんの協力で製作されています。また、点訳は専門的な知識が必要となる為、当館では、募集する基礎講習を修了された方々が館所属のボランティアとなり、点訳図書の製作にご協力頂いております。
1冊の点訳図書を製作するには、多くの手間と時間がかかります。では、どういった流れで点訳図書は完成するのでしょうか。ここでは、当館における点訳図書の「着手(とりかかり)」から「完成(できあがり)」までの作業を、簡単な流れを追いながらご紹介します。 |
1.着手 |
「サピエ図書館」(視覚障害者や、視覚による表現の認識に障害のある方々に対して、点字図書やデイジーなどの録音図書を提供するネットワークのこと)にて、点訳しようとしている図書が、他に製作されていないかを確認します。重複している場合は、他の図書を探します。 |
2.点訳 |
①パソコンによる点訳を行います。
②個人の他に、グループで1冊を分けて行ったりもします。
③入力は、キーボードの同時押しという特殊な操作で行います。
④点訳では、原本で不明な読みを調査したり、点訳のルールや表記の仕方を確認したりしながら行う為、入力以外の作業にも時間がかかります。 |
3.校正 |
①まずは自分で校正を行います。
②誤字脱字等がないか、点訳ルールや表記の仕方で間違いがないか等のチェックを行い、データの修正を行います。
③第三者による校正も、人を変えて数度行います。
④ボランティアさんから提出された完成データは、最後の校正として、図書館職員が点字を触読しながら行います。同時に、ボランティアさんとの読み合わせで、原本との間違いがないか等の最終確認も行います。 |
4.完成 |
完成したデータは「サピエ図書館」にUPします。これにより、全国の加盟施設や団体、個人登録者の方々が、データをダウンロードして利用する事ができます。
また、同じデータを点字印刷する事により、貸出のリクエストにも対応しています。
この他にも、楽譜の点訳や、図や表を点で表す「点図」の製作も行っています。これらは専門的な知識が必要となってくるため、通常の点訳に加えて、各種専門講習会等を受講された方々によって製作されています。最近は、医療関係図書の点訳にも力を入れています。
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